[レビュー] 「高速道路計画におけるグラフィック・テクニックに関するスタディ」 2

高速道路論文のレビューその2

必要要件

まず、26個の白黒画像です。

一つ一つの画像がコストやら景観やら何かを評価しています。(黒が望ましい、白がその評価にとって避けるべき場所)

そもそもなぜこの26個になったのかという問題があります。これは彼らが4、5回考えていくつかバージョンがあったと書いてあります。その時のメタ条件(必要条件の条件)は三つあって、

  1. (包括性)網羅的である事
  2. (独立性)重複していないか
  3. (場性)物理的な場所に影響があるか

のようです。

図版の通り、この研究は面にそれぞれの条件を落とし込む手法をとっていますが、適当に線を引いて、その線を26個の条件に応じて評価する方法1, 2もあるでしょう。その適当な線をひたすら繰り返して、最適な線をを見つければいいと。が、作者はそれだととりえる線が多すぎて、それを評価するのは時間的制約があると述べています。この手法は今だったらライノでやればできますね。この研究の面で評価する方法の限界として、逐次評価ができないという点があります。例えば、山の中腹に平たい土地があれば、平たい土地なので、コストは低いが、そこまで高速を通すのはコストが高いというような場合です。このA地点から相対的にB地点を評価するのは難しいよと言っています。

個々の条件について

それぞれに個別の紹介は省きますが、気づいた事を。

  1. 白から黒のグラデーションは正規化されていません。

    言い換えれば、真っ白から真っ黒で評価されている図(ex, 1)もあれば微妙なグレー二色で表されているものもあります(ex, 3)。

    (1)

(3)

  1. 角度を頑張って示そうとしてる

    前の章でも行ってますが、川の直上をなぞるような橋はコストがべらぼうにかかるので、なるだけ直行して橋の長さを最小限にしたい場合どのように評価するのかという問題があります。

  2. 素直にわかんないって言ってる

    14番の景観に関しては、素直に、わかんねと行っていて、絶対ダメなところと絶対に良さそうなところ以外は中グレーになっています。16番、空気汚染公害とかもワカンネ、むずかしいって書いてある。地味に重要で、26個の必要条件として入っているので、重要な指標だが、わからないと述べているわけです。この一枚一枚図にする方法をとったからむずかしいのか、そもそもそれを観測する手立てが不足しているのかを議論すべきですよね。

    (16)

22番の地域コミュニティの保全が一番絵柄として好きかな。

(22)

次はいよいよ方法の3.の統合論です。


  1. 方法に関しては考え始めたら色々あって(これも含めてプロセス論だと思うのですが)、例えば、ちょっとづつ伸ばして行って評価する方法もありそうですね。これを逐次添加法とすると、最短経路問題にイメージは近くになります。それだと一番有名なのはダイクストラ法で、その論文は1959年に発表されているので、まだ浸透していないのかしらと夢想します。 もっと直接的に”物理的な距離を”ヒューリスティクスとして使ったのがA*アルゴリズムでスタンフォードでロボットの最短経路を求めるアルゴリズムとして1968年でに発表されています。 [return]
  2. あるいは、ある任意の点から、全ての近傍の点の評価を合計してその点を評価する方法がありそうです、これはどっちかというとモンテカルロ法とかレイトレ(Ray tracing)に近いのかしらと思います、モンテカルロ法自体は1940年代よりも前にあったようですが、演算能力に依存していたようです。 1950年にモンテカルロ法をベースにアランチューリングが学習アルゴリズムについての論文を書いてたりします。レイトレは考え方としては大昔からあるようですが、1982年の ScottRothまで待たないと3Dでの計算としては出てきません。(ray castingとして説明されています。) [return]